ニコニコ検索APIクライアントのnpmパッケージを作っている
ニコニコ検索APIのパッケージは結構あるんですが,古いエンドポイント使ってたり,Promiseベースじゃなかったりするので,作りました.
ニコニコ検索APIのドキュメントがどこにいってしまったのかリダイレクトされるようになってて謎なんで,これは後で調べて直すと思います.
Electronで開発しているニコ生のコメビュも兼ねたデスクトップクライアントの開発で使うために作っているので執筆現在,まだニコ生の検索しか実装できていません.
これはalminを使っていて面白いのですが,それはまた落ち着いたら書こうと思います.
HTTPクライアントにaxiosを使っています. 色々ライブラリを見てみたのだが,クラス化してHTTPクライアントのインスタンスを初期化して保持したいというのとPromiseということを考えるとaxiosが良いのではないかという感じです.
気が向いたのでesdocを真面目に書いてみたのですが,中々キレイにわかりやすく出力されるので,書くのもモチベーションが上がって良いです.
npmパッケージはおそらくまともなものは書いたことなかったんですが,題材にAPIクライアントは良さげで,普段業務でJS書いたりもするので,実際に趣味でゼロから書くと実は抜けている知識とかあったりするので良かった,yarn使ってみたりも良かった.
ニコニコ関連のアプリを作るときに検索する必要がある方は,他サービスにまだ対応できていないですが,良かったら使ってみてもらえたらと思います.
ユーザーストーリーマッピング読んだ
- 作者: Jeff Patton,川口恭伸,長尾高弘
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2015/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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結論から言うと、大変良い本だった。
内容的には、アジャイルやリーンスタートアップなどに多く言及しており、デザイン的な話よりもサービス作りにおいてユーザーに使われるサービスをいかに作っていくのかということが書かれている。
モノづくりにおいてつい忘れがちな基本的なマインドとか、チームでいかにして、ユーザーにとって使われる必要なモノを、共通理解を確認しながら同じ方向に向かって、作って、そして改善していくのかということが書かれている。 いくつかのプラクティスの実際の例はあるが、それはそれで参考にしながら適当にするとして、それ以上に学びがあったのは、サービスの中身を作っていくにあたってのこういったマインドの持ち方だと思う。
以下にメモのほんの一部を抜粋する。この本は結構ボリュームがあるので、引っかかるワードがあれば幸いです。
- ストーリーは、要件を形式に落とし込むためのものではない。言葉と絵を使いながらストーリーを話すのは、共通理解を築くためのメカニズム
- ストーリーは要件ではない。会社、顧客、ユーザが抱える問題の解決についての議論であり、何を作るかについての意見を一致に導くもの
- 異なるタイプのユーザーをリストアップした。彼らがどのような利益を手にするのか、彼らがなぜその製品を使うのか、彼らがそれで何をすると思っているのか
- 目標とする成果、獲得しようとしている特定のメリットがわかっていなければ、優先順位付けはほとんど不可能だ
- オポチュニティ
- 大きなアイデアとは何か?
- 顧客は誰か?
- この製品を買いそうな会社はどこか?
- ユーザーは誰か?
- それらの会社でこの製品を使いそうなのはどういうタイプの人々か?彼らは製品を使って何をするか?
- 彼らはなぜ製品を使いたいと思うか?
- 顧客、ユーザーは、今解決できないどのような問題を解決しようとするか?
- なぜ私たちはそれを作るのか?
- この製品を作り、製品が成功を収めたら、それが我が社にとってどのような意味を持つか?
- 解決しようとしている問題が、本当にあるかどうかを確かめよう
- すべてのリリースを実験として扱い、何を学びたいのかを忘れないようにしよう
- いつもターゲットの顧客、ユーザーと、望んでいる成果を忘れないようにしよう
- あらゆるタイプのユーザーから、同じすばらしい成果を得るのは本当に難しい。だから、対象を絞るのだ
- 偉大な芸術に完成はない。あるのは途中で投げ出されたものだけだ。 - レオナルド・ダ・ビンチ
- ストーリーにおける会話とは、双方が理解している問題をもっともよく解決する方法に到達するために共同作業をすることだ
- [ユーザータイプ] として、私は [これこれの結果を得る] ために、[これこれを] したい
- 構築する価値のあるソリューションを見つけるのである。このとき、ソリューションを最小限に抑えることを忘れてはならない
- あなたのソリューションを使うはずの顧客とユーザーは誰か?
- 彼らはあなたのソリューションなしで今どうやってニーズを満足させているのか?
- あなたのソリューションが作られると彼らにとって世界はどのように変わるのか?
- あなたのソリューションはどのような形に見え、どのようにふるまうのか?
- あなたのソリューションの構築にはどれくらいの期間がかかるのか?
- 優れたプロダクトオーナーは、自分が良い判断をするために必要な人々をまわりに集めている
- プロダクトマネージャーの仕事は価値があり、使いやすくて、実現可能な製品を見極めること
- 私たちはほとんどの場合間違っている
- デザイン思考
- 共感
- ユーザー、顧客と直接話そう。彼らのために解決したい課題を実際に経験しよう
- 定義
- これから重点的に取り組む「特定の人々」および「特定の問題」を選ぶ
- ユーザーの苦痛ポイントとユーザーが求める褒美の理解に注力しよう
- 1つまたはごく少数の問題だけに本当に絞り込みをかけ、それらを具体的に実現する
- アイデア創出
- 最初の自明なソリューションは、要するに自明なので、イノベーティブなソリューションを考えることが大切なら、自明なアイデアを越えて考えなければならない
- プロトタイプ
- シンプルなプロトタイプを作って最もすぐれたソリューションを研究しよう
- さらにプロトタイプを改良して、ユーザーと顧客の問題が本当にソリューションによって解決されるかどうかを、ユーザーと顧客自身が評価できるくらいまで、プロトタイプを改良しよう
- テスト
- あなたの製品を買ったり使ったりするかもしれない人々の前にソリューションを置いてみよう
- 最初から成功すると思ってはならない
- 反復的に改良していこう
- 共感
コンテンツの質とヒット率、ニコニコ動画とYouTubeを比較して
最初に言っておくと、ヒット率というのはユーザが観たいと思えるコンテンツが見つかったかどうかということです。
最近サービスの回遊可能性についてよく考えていて、まあ単純に離脱率を少なくしたいわけなんですけど。
で最近よくYouTubeを見るようになって、感じ始めたのが、一度見ると連続で2つ3つ動画を見るんですよね。UIが良いとかはまああるんですが、かなりレコメンドが良いように感じる。YouTubeのアプリは、基本的にレコメンドベースで動画を見せてきます。で今見ている動画と同じような動画がレコメンドされてつい見てしまう。
一方ニコニコ動画はどうだということなんですが、基本的にレコメンドされた動画は観ないんですよね。僕だけかもしれないんですが、観ないです。これは、レコメンドがしょぼいとかそういうことではなくて、ちゃんと似たような動画がレコメンドされてくるんですが、観たいと思わないんですよね。
ここで、2つのサービスの回遊について考えるんですが、
という感じだと思います。
YouTubeのチャンネルとニコニコ動画のニコレポとマイリストは大体一緒なのでまあ置いておいて、注目するところはYouTubeのレコメンドとニコニコ動画のランキングにあるわけです。
ということで、YouTubeのレコメンドとニコニコ動画のランキングに話を絞ります。
YouTubeは観たい動画を観ている。当たり前なんですが、そうですよね。自分の観たい動画を観ていて、それに似ている動画がレコメンドされると観ます。 ここで重要なのが、観るかどうかの基準が似ているかどうかだけだということです。再生数とかコメント数とかはどうでも良くて、再生数10でも何でも良い。いくら再生数を稼いでようがそのコンテンツがどうということはないです。観ている人が多いことに何の意味もありません。
一方ニコニコ動画はランキングをよく観ると思います。ランキングから面白そうなコンテンツを探して観ます。ここの面白そうなという部分が重要で、何が面白そうなのかということなんですが、やっぱりコメントによるところが大きいです。ランキングは盛り上がっている動画ということが担保されています。コンテンツによりますが、基本的にコメントがない動画よりもコメントがある動画のほうが圧倒的に面白いです。つまりコメントがコンテンツの質そのものに大きく関わっているということです。ニコニコ動画では面白いけど、YouTubeで観ても面白くない動画ですね。もちろん、コメントがなくても観たいYouTube的な動画もあります。
少し話がそれましたが、でもじゃあ何でニコニコ動画で、こっちも盛り上がってるよとレコメンドされても観ないのか?
んー、おそらくランキングに上がってるから時事的に観ておかないといけないというモチベーションだと思うんですよね。コンテンツ自体の盛り上がりではなくて、サービス全体としてのそのコンテンツの盛り上がりですね。これを観たいというモチベーションとこれを観ておかないといけないというモチベーション、コミュニティ的な要素です。だから単純にこっちも盛り上がってる(た)よってレコメンドされてもそっちは観てもあんまり意味ないというか。 盛り上がってるからとりあえず観ておこうと思ったというモチベーション以外で観た動画だと観るんじゃないですかねぇ。 YouTubeはそこは割り切れるんで、誰も観てなかろうがコメントがなかろうがまぁ観てみようというモチベーションが働きやすいんだと思います。
あとUIの話をすると、レコメンド時点でYouTubeは誰が投稿した動画なのかということがわかるんですが、ニコニコ動画はわかりません。ここは非常に大きくて、例えばAさんの動画を観終わって、レコメンドされてもAさんの投稿した動画に興味があるわけで、それ以外の人が投稿した動画がいくら面白くて、内容が似ていて、盛り上がっていてもどうでもいいんですよね。ニコニコ動画は基本的に誰が投稿したのかを見せないようなUIになっていて、タイトルに自分の名前を入れたり工夫する人もいるんですが、この辺は思想の違いなんですかねー。