株式会社ドワンゴを退職しました

f:id:tsuwatch:20210310192634j:plain:h640
歌舞伎座タワー

すでに最終出社を終え、2021年3月末をもちまして株式会社ドワンゴを退職します

ドワンゴに2015年に新卒で入社して、ちょうど6年働かせていただきました

何をやってきたか

もっぱらRubyエンジニアとしてバックエンドの開発をやってきましたが、小さいチームで働くことも多かったため、フロントエンドからインフラ、企画まで広く経験させてもらいました

初年度は、ニコニコの新しいサービスの1つとして企画されていた、ニコナレというプレゼン共有サービスを開発しました。配属されてすぐに3ヶ月ぐらいでリリースするからという話で、ぶっちゃけ徹夜することも何度かありましたが、メンバーが上司以外みんな同期で当時は若く、学生気分も抜けきっていなかったのもあるのか、めちゃくちゃ楽しかったです。その後さいたまスーパーアリーナで開催された「ニコニコ超パーティ2015」内で発表され、新卒として何万人の前で踊るということも経験し、初年度から濃すぎる1年を過ごしました

その後、教育サービスの「N予備校」のローンチを手伝いました。主にN高校の生徒さんに利用いただいているものですが、一般のユーザーさんにも広く利用いただいています。今やN高校の生徒数も15,000人を超え、日本一の生徒数がいます

次のニコナレをリニューアルするというプロジェクトでは、企画からはじめ、ユーザーへのヒアリングやデザインの検討など、サービスを作るのに必要なあらゆることを経験しました。残念ながらニコナレはその後、サービスを終了してしまいましたが、とても良い経験をさせていただきました

そして直近では、またN予備校に戻り、バックエンドチームのリードや、組織の体制強化のため、ビジョンやミッションを考えたり、採用戦略を考えたり、デブサミ2021のお手伝いなどをしていました

思い出

僕はニコニコが本当に好きで、大学生のころは廃人のように見ていました。ゲーム実況から雑談まで、いろいろな放送や動画を毎日のように朝まで見ていましたし、毎年超会議、超パーティー、町会議に行ってました

もともと大学ではソフトウェア工学を学んでいたので、そのままSIerにでも就職するのかなとかぼんやり考えていたのですが、ニコニコを知るにつれて、ドワンゴを知って好きになり、いつしかドワンゴで働きたいと思うようになりました。大学では色々なめぐり合わせがあり、ウェブエンジニアとして地元でアルバイトする機会がもらえたり、当時身の回りではウェブエンジニアを目指す人なんてほとんどいなかったのですが、幸運にも切磋琢磨する友達や先輩がいたりして、幸運だったと思います

毎年ニコニコ超会議のお手伝いをするのも楽しみでした。ニコ生で普段コミュニケーションを取っている生主が目の前にいる。平常心を保っていましたが、めちゃくちゃ気持ちは高ぶっていました。リアルで芸能人よりも生主を見れたことのほうが興奮していました。あの生主がリアルに動いている、喋っている、放送していることにすごく興奮していました。ニコ生のブースを担当することを希望して、「雑談系の生放送見るんですか」と声をかけてもらったのは今だに覚えています。その後も毎年お世話になりました

あと学生時代に見ていた生主がドワンゴで働いているということを知っていて、いつか見てましたと言いたいと思っていました。たまたま話を取り次いでもらえるチャンスがあり、Slackでメッセージをもらい、一緒にランチまで行ってもらえました。緊張してまともに話せませんでしたが、楽しかったです

教育事業では、角川ドワンゴ学園の先生の方々と交流する機会もいただき、自分がリリースした機能を喜んでいただけたのを覚えています

みなさん本当にありがとうございました

退職理由

ドワンゴでの経験も長くなるにつれて、学びがだんだんと減ってきたのかなと思い始めました。社内にはRubyistは多くなく、Rubyのプロジェクトもそこまで多くありません。一緒に働いている人たちや向き合っているサービス、使っている技術などはあまり変わらず、成長している実感が減ってきたのだと思います

また今の仕事を、以前よりも自分ごと化できていませんでした。ニコナレはニコニコのユーザーに向けたサービスであったり、自分たちが一から企画したもので、思い入れも信念も、目指す世界も自分ごととしてありました。業務関係なく日常からサービスと向き合っていましたし、それが好きで楽しかったです

そして徐々に別の環境でチャレンジしたいと思うようになりました。年齢も30歳になり、キャリアプラン、やりたいことも考え直しました。ドワンゴでまた別のチャレンジをするという道もあったと思います。ですが他社含めて広く見ることにしました。別の環境に身を置き、違う組織で違う考え方や技術を身につけ、エンジニアとしての知見や幅を広げることにしました

あとは人生が自分1人のものではなくなったというのも大きくあると思います。1人だったらそのままドワンゴで働いていたのかなとも思います

ドワンゴについて

やはりよく言われる真の裁量労働制です。最近ではフレックスやフルフレックスは当たり前になってきていますが、裁量労働制の会社はまだあまりないのではないでしょうか。何時に出社してもいいし、何時に帰ってもいい。1時間しか働いていなくても、その日は出社したとみなされるというものです。朝はやく起きなくてもいいし、集中できる時間に働くことができます。用事があっても柔軟に対応することができます。本当に働きやすかったです

昔は昼食ついでに出社したりしていました。最近は朝に面接することも多かったので、普通の出社時間になりました。もちろん関わる人が多くなっていくにつれて自由は効かなくなってきますが、それでも柔軟に時間を使うことができます。リモートワークも始まり、より柔軟になったと思います

オフィスがリニューアルされました。昔は、大学の研究室のような雰囲気でしたが、最近はリモートワークが進んだこともあり、オフィスがリニューアルされました。全くの別物になり、最近波に乗っているITベンチャー企業のようなオフィスになりました。気持ちがアガるタイプなので、自分はこういう雰囲気のほうが好きです

事業としては、教育事業がとても成長しています。生徒数はこれからもどんどん増加し、いろいろなプロジェクトが動き始めているところです。dwango.jp、ニコニコと続くドワンゴを支える事業となるよう応援しています

さいごに

ニコニコ、ドワンゴは僕の青春であり、人生です。ドワンゴを去ることは本当に寂しいです。思い出は一生忘れませんし、もらったものはこれからも一生大切にし続けます

リモートなので対面ではありませんでしたが、退職の挨拶もさせていただきました。みなさん、去るものにも温かいメッセージをいただき、多くの方々に支えられていたのだなと実感しました

サービスの企画者としてもエンジニアとしても尊敬する上長や、仲良くしてくれた同僚や同期のみんな、お世話になった社員のみなさん、ドワンゴのみなさん、本当にありがとうございました

また少し遠くなりますが、これからも大学生のころと変わらず応援していきます

Ruby on Rails、Hanami 、アーキテクチャ

Railsはリソース1つにコントローラ1つにモデル1つと全て1:1で結びついてる

そもそも別の処理が同じコントローラ内に書かれるし、コールバックなどに条件分岐が起きる。これはSRPやオープンクローズドの原則に反している

しかしRailsとしてはこの辺りはアプリケーションの規模や開発速度とのバランスを考えた結果こういうアーキテクチャ、ルールを選択している

もうひとつHanamiがある

これは、クリーンアーキテクチャ、DDDを参考としたアーキテクチャを選択している

設計としてはHanamiのほうが正しいはずである

しかしHanamiは一向に採用されず、全く流行っていない

様々な要因があるかとは思うが

  • 最初は初速の出るRailsを採用しがち

これがやはり大きな要因になってるはずである。アプリケーションは最初はそこまで複雑ではなく、少しづつ成長し、大きくなっていく

 

ここで初速、開発効率とは一体なんなのかともう一度考えてみる

さっきはアーキテクチャとしてバランスを見ていると言ったが、おそらくこれはそこまで大きく関係しない

確かにHanamiにするとファイル数、記述数は増えるが、そこまで大きな差が出ることはなく、一番大きな問題はRailsでの開発を支える歴史あるGemの数々である

これには勝てない。Rails脳でいるとあれとこれとあれはGemがあるからとか考えがちだが、ないとなるともうそれは大きな工数がのしかかってくる

そしてRailsでもHanamiのように書けないわけではない。ただスキャッフォールドはないし、アーキテクチャを支える書き方の制限も設けられていない。自分たちでルールを考え、それを守っていかなければならない

Rails wayは1つのアーキテクチャの選択であり、Railsはそれを支える仕組みを提供している

 

アーキテクチャとは困難な問題にどう立ち向かうのかということだと思う。答えはない。アーキテクチャを決定することをするときにはこうなりましたと完成したものを見せるだけでは足りない。それに加えて、何を参照し、どう考え、どのような選択肢があり、何を諦め、何を選択したのか、そういうことも大事で、残されているべきである

これらを踏まえてすでにアーキテクチャがあるRailsアプリケーションに対していかにアーキテクチャを導入していくかということになる

 

それでは、また

とりとめもない話

こんばんは、年末どのようにお過ごしでしょうか

自分はニコ生とポケモンで終わりそうです。サファイアで終わってたんですが、今回は据え置き機でできるし、しかも育成が楽で、ずっと対戦やりたかったので嬉しいです

最近プレミアム会員限定の公式放送とかやってるっぽいんですが、やっぱりドワンゴに金なんか払うかっていう人多いですね。これ見られるなら500円ぐらい安いなって思っちゃうんですがまぁ人それぞれですね。あとコンテンツに金を払うってのが1番納得感ありますねやっぱり

今年は一度もブログを書けなかったですね。というのも、とにかく忙しくてメンタルとフィジカルが終わるかと思った1年でした

せめて雑になにか残しておこうと思ったので、書いているところです

仕事以外であんまりコード書けなかったですね

https://github.com/tsuwatch/kaizoku のメンテもとうとうニコ生の進化に追いつけてないです

https://github.com/tsuwatch/niconize もgateページが廃止されてから対応できてないです

https://github.com/tsuwatch/activerecord-cursor にPRが来たのは嬉しかったですね。みなさんカーソルベースのページネーションに困ってると思うんですが、どうしてるんでしょうか

ところでM1めちゃくちゃおもしろかったですね

天竺鼠が結構好きで応援してるんですが、なかなか決勝まで来ないですね。準決勝は見ていて、頭おかしい感じで好きなんですが、頭おかしいままで終わっちゃってるんですかねー。頭のおかしさで言うと結構どのコンビも頭おかしいボケは言っていて、それに気づかないっていうのはつっこめてるかどうかなのかなとも思いました

ミルクボーイ好きですねー。個人的にボロクソに言うのめちゃくちゃ好きなのでほんとにおもしろかったです

あとレコ大ですが、しっかり観てなかったんですが、なんか音楽業界がしんどそうだなって思ってしまいました。水の星へ愛をこめて聞けてよかったです。年末のカミーユは格別ですね

今年はエンジニアリング以外もいろいろやるようになって、そういう意味でも学びの多い1年でした。来年少しずつ実を結べばいいなと思います。他にもまだまだやんないといけないことがありすぎるのでエンジン全開でやっていきたいと思います

今年はいろいろあったけど幸せな1年でした。来年もしっかりやっていきます

ガキ使見るんでこのあたりで失礼いたします。それでは良いお年を