株式会社ドワンゴを退職しました

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歌舞伎座タワー

すでに最終出社を終え、2021年3月末をもちまして株式会社ドワンゴを退職します

ドワンゴに2015年に新卒で入社して、ちょうど6年働かせていただきました

何をやってきたか

もっぱらRubyエンジニアとしてバックエンドの開発をやってきましたが、小さいチームで働くことも多かったため、フロントエンドからインフラ、企画まで広く経験させてもらいました

初年度は、ニコニコの新しいサービスの1つとして企画されていた、ニコナレというプレゼン共有サービスを開発しました。配属されてすぐに3ヶ月ぐらいでリリースするからという話で、ぶっちゃけ徹夜することも何度かありましたが、メンバーが上司以外みんな同期で当時は若く、学生気分も抜けきっていなかったのもあるのか、めちゃくちゃ楽しかったです。その後さいたまスーパーアリーナで開催された「ニコニコ超パーティ2015」内で発表され、新卒として何万人の前で踊るということも経験し、初年度から濃すぎる1年を過ごしました

その後、教育サービスの「N予備校」のローンチを手伝いました。主にN高校の生徒さんに利用いただいているものですが、一般のユーザーさんにも広く利用いただいています。今やN高校の生徒数も15,000人を超え、日本一の生徒数がいます

次のニコナレをリニューアルするというプロジェクトでは、企画からはじめ、ユーザーへのヒアリングやデザインの検討など、サービスを作るのに必要なあらゆることを経験しました。残念ながらニコナレはその後、サービスを終了してしまいましたが、とても良い経験をさせていただきました

そして直近では、またN予備校に戻り、バックエンドチームのリードや、組織の体制強化のため、ビジョンやミッションを考えたり、採用戦略を考えたり、デブサミ2021のお手伝いなどをしていました

思い出

僕はニコニコが本当に好きで、大学生のころは廃人のように見ていました。ゲーム実況から雑談まで、いろいろな放送や動画を毎日のように朝まで見ていましたし、毎年超会議、超パーティー、町会議に行ってました

もともと大学ではソフトウェア工学を学んでいたので、そのままSIerにでも就職するのかなとかぼんやり考えていたのですが、ニコニコを知るにつれて、ドワンゴを知って好きになり、いつしかドワンゴで働きたいと思うようになりました。大学では色々なめぐり合わせがあり、ウェブエンジニアとして地元でアルバイトする機会がもらえたり、当時身の回りではウェブエンジニアを目指す人なんてほとんどいなかったのですが、幸運にも切磋琢磨する友達や先輩がいたりして、幸運だったと思います

毎年ニコニコ超会議のお手伝いをするのも楽しみでした。ニコ生で普段コミュニケーションを取っている生主が目の前にいる。平常心を保っていましたが、めちゃくちゃ気持ちは高ぶっていました。リアルで芸能人よりも生主を見れたことのほうが興奮していました。あの生主がリアルに動いている、喋っている、放送していることにすごく興奮していました。ニコ生のブースを担当することを希望して、「雑談系の生放送見るんですか」と声をかけてもらったのは今だに覚えています。その後も毎年お世話になりました

あと学生時代に見ていた生主がドワンゴで働いているということを知っていて、いつか見てましたと言いたいと思っていました。たまたま話を取り次いでもらえるチャンスがあり、Slackでメッセージをもらい、一緒にランチまで行ってもらえました。緊張してまともに話せませんでしたが、楽しかったです

教育事業では、角川ドワンゴ学園の先生の方々と交流する機会もいただき、自分がリリースした機能を喜んでいただけたのを覚えています

みなさん本当にありがとうございました

退職理由

ドワンゴでの経験も長くなるにつれて、学びがだんだんと減ってきたのかなと思い始めました。社内にはRubyistは多くなく、Rubyのプロジェクトもそこまで多くありません。一緒に働いている人たちや向き合っているサービス、使っている技術などはあまり変わらず、成長している実感が減ってきたのだと思います

また今の仕事を、以前よりも自分ごと化できていませんでした。ニコナレはニコニコのユーザーに向けたサービスであったり、自分たちが一から企画したもので、思い入れも信念も、目指す世界も自分ごととしてありました。業務関係なく日常からサービスと向き合っていましたし、それが好きで楽しかったです

そして徐々に別の環境でチャレンジしたいと思うようになりました。年齢も30歳になり、キャリアプラン、やりたいことも考え直しました。ドワンゴでまた別のチャレンジをするという道もあったと思います。ですが他社含めて広く見ることにしました。別の環境に身を置き、違う組織で違う考え方や技術を身につけ、エンジニアとしての知見や幅を広げることにしました

あとは人生が自分1人のものではなくなったというのも大きくあると思います。1人だったらそのままドワンゴで働いていたのかなとも思います

ドワンゴについて

やはりよく言われる真の裁量労働制です。最近ではフレックスやフルフレックスは当たり前になってきていますが、裁量労働制の会社はまだあまりないのではないでしょうか。何時に出社してもいいし、何時に帰ってもいい。1時間しか働いていなくても、その日は出社したとみなされるというものです。朝はやく起きなくてもいいし、集中できる時間に働くことができます。用事があっても柔軟に対応することができます。本当に働きやすかったです

昔は昼食ついでに出社したりしていました。最近は朝に面接することも多かったので、普通の出社時間になりました。もちろん関わる人が多くなっていくにつれて自由は効かなくなってきますが、それでも柔軟に時間を使うことができます。リモートワークも始まり、より柔軟になったと思います

オフィスがリニューアルされました。昔は、大学の研究室のような雰囲気でしたが、最近はリモートワークが進んだこともあり、オフィスがリニューアルされました。全くの別物になり、最近波に乗っているITベンチャー企業のようなオフィスになりました。気持ちがアガるタイプなので、自分はこういう雰囲気のほうが好きです

事業としては、教育事業がとても成長しています。生徒数はこれからもどんどん増加し、いろいろなプロジェクトが動き始めているところです。dwango.jp、ニコニコと続くドワンゴを支える事業となるよう応援しています

さいごに

ニコニコ、ドワンゴは僕の青春であり、人生です。ドワンゴを去ることは本当に寂しいです。思い出は一生忘れませんし、もらったものはこれからも一生大切にし続けます

リモートなので対面ではありませんでしたが、退職の挨拶もさせていただきました。みなさん、去るものにも温かいメッセージをいただき、多くの方々に支えられていたのだなと実感しました

サービスの企画者としてもエンジニアとしても尊敬する上長や、仲良くしてくれた同僚や同期のみんな、お世話になった社員のみなさん、ドワンゴのみなさん、本当にありがとうございました

また少し遠くなりますが、これからも大学生のころと変わらず応援していきます