ユーザーストーリーマッピング読んだ

ユーザーストーリーマッピング

ユーザーストーリーマッピング

結論から言うと、大変良い本だった。

内容的には、アジャイルリーンスタートアップなどに多く言及しており、デザイン的な話よりもサービス作りにおいてユーザーに使われるサービスをいかに作っていくのかということが書かれている。

モノづくりにおいてつい忘れがちな基本的なマインドとか、チームでいかにして、ユーザーにとって使われる必要なモノを、共通理解を確認しながら同じ方向に向かって、作って、そして改善していくのかということが書かれている。 いくつかのプラクティスの実際の例はあるが、それはそれで参考にしながら適当にするとして、それ以上に学びがあったのは、サービスの中身を作っていくにあたってのこういったマインドの持ち方だと思う。

以下にメモのほんの一部を抜粋する。この本は結構ボリュームがあるので、引っかかるワードがあれば幸いです。

  • トーリーは、要件を形式に落とし込むためのものではない。言葉と絵を使いながらストーリーを話すのは、共通理解を築くためのメカニズム
  • トーリーは要件ではない。会社、顧客、ユーザが抱える問題の解決についての議論であり、何を作るかについての意見を一致に導くもの
  • 異なるタイプのユーザーをリストアップした。彼らがどのような利益を手にするのか、彼らがなぜその製品を使うのか、彼らがそれで何をすると思っているのか
  • 目標とする成果、獲得しようとしている特定のメリットがわかっていなければ、優先順位付けはほとんど不可能だ
  • オポチュニティ
    • 大きなアイデアとは何か?
    • 顧客は誰か?
      • この製品を買いそうな会社はどこか?
    • ユーザーは誰か?
      • それらの会社でこの製品を使いそうなのはどういうタイプの人々か?彼らは製品を使って何をするか?
    • 彼らはなぜ製品を使いたいと思うか?
      • 顧客、ユーザーは、今解決できないどのような問題を解決しようとするか?
    • なぜ私たちはそれを作るのか?
      • この製品を作り、製品が成功を収めたら、それが我が社にとってどのような意味を持つか?
  • 解決しようとしている問題が、本当にあるかどうかを確かめよう
  • すべてのリリースを実験として扱い、何を学びたいのかを忘れないようにしよう
    • いつもターゲットの顧客、ユーザーと、望んでいる成果を忘れないようにしよう
    • あらゆるタイプのユーザーから、同じすばらしい成果を得るのは本当に難しい。だから、対象を絞るのだ
  • 偉大な芸術に完成はない。あるのは途中で投げ出されたものだけだ。 - レオナルド・ダ・ビンチ
  • トーリーにおける会話とは、双方が理解している問題をもっともよく解決する方法に到達するために共同作業をすることだ
  • [ユーザータイプ] として、私は [これこれの結果を得る] ために、[これこれを] したい
  • 構築する価値のあるソリューションを見つけるのである。このとき、ソリューションを最小限に抑えることを忘れてはならない
    • あなたのソリューションを使うはずの顧客とユーザーは誰か?
    • 彼らはあなたのソリューションなしで今どうやってニーズを満足させているのか?
    • あなたのソリューションが作られると彼らにとって世界はどのように変わるのか?
    • あなたのソリューションはどのような形に見え、どのようにふるまうのか?
    • あなたのソリューションの構築にはどれくらいの期間がかかるのか?
  • 優れたプロダクトオーナーは、自分が良い判断をするために必要な人々をまわりに集めている
  • プロダクトマネージャーの仕事は価値があり、使いやすくて、実現可能な製品を見極めること
  • 私たちはほとんどの場合間違っている
  • デザイン思考
    • 共感
      • ユーザー、顧客と直接話そう。彼らのために解決したい課題を実際に経験しよう
    • 定義
      • これから重点的に取り組む「特定の人々」および「特定の問題」を選ぶ
      • ユーザーの苦痛ポイントとユーザーが求める褒美の理解に注力しよう
      • 1つまたはごく少数の問題だけに本当に絞り込みをかけ、それらを具体的に実現する
    • イデア創出
      • 最初の自明なソリューションは、要するに自明なので、イノベーティブなソリューションを考えることが大切なら、自明なアイデアを越えて考えなければならない
    • プロトタイプ
      • シンプルなプロトタイプを作って最もすぐれたソリューションを研究しよう
      • さらにプロトタイプを改良して、ユーザーと顧客の問題が本当にソリューションによって解決されるかどうかを、ユーザーと顧客自身が評価できるくらいまで、プロトタイプを改良しよう
    • テスト
      • あなたの製品を買ったり使ったりするかもしれない人々の前にソリューションを置いてみよう
      • 最初から成功すると思ってはならない
      • 反復的に改良していこう